親戚からのハムの由来

父親が農家をしていた事もあり、我が家の自宅周辺は畑に囲まれた、のどかな風景に包まれています。そんな父親は、農業はギャンブルみたいなものだと、私がまだ若い頃、親戚の集まりの席で常に日本酒片手に語っていました。その時は、全くその意味が分かっていなかったのですが、農業は、体力を使う労働だけではなく、頭脳を使う商売だと言いたかったようなのです。今年も、お中元のハムのギフトが親戚中から届き始めるお盆を直前に、長男である父親が親戚一同を招く準備にハッスルしています。家業の農家を継がなかった私は、長年の渡米暮らしの中で得た知識を活かし、自宅のキッチンと土間で洋食の料理教室を開いています。もともとは、日本食の調理人として、米国の和食レストランに勤務していたのですが、米国の暮らしの中で出逢った、外国の食文化を少しでも、多くの日本人の人に興味をもってもらいという事が発端でありました。外国の食文化を体験してみたいという思いが、私の渡米への出発点であったので、これからもその想いを形にできたらと考えています。そしてもちろん、大好きなハム料理を広めるということも目的の一つとして挙げられます。日本ではお中元やお歳暮でハムがよく贈られることもあり、そういった時期の料理のテーマとして届いたハムを使うレシピを検討したりしています。先日の日中、自宅前の庭の草むしりをしながら、料理教室のレシピを考えていると、畑のほうから、親戚の従兄たちの声が聞こえてきました。従兄のK太が、伯父にお中元の話しをしているようでした。「広い畑を借すから、その代りといっては何だが、息子たちが大好きなハムの詰め合わせを盆暮れに送ってくれだなんて言うけど、いつも一緒に農作業を手伝ってくれるし、オヤッさんに悪いからいつものギフトとは別に、いい酒を贈ったら、酒は安いのでいいから、ハムの旨いやつを、孫たちに贈ってくれと言って来るんだ。人が良いにも程があるよ。オヤッさんは、Dちゃんに畑を譲りたいんだよなぁきっと。だから、畑を手放さないんだろうなぁ。親戚中がオヤッさんとこに、盆暮れハムの詰め合わせを贈るのは、畑を借りてるからだもんなぁ。これから、どうすんだろか・・・。」というような衝撃の事実が語られていました。親戚中が父親から農地を借りているなどしらなかった上、その見返りが、毎年届くハムのギフトということを知り、今後、前向きに農家と調理人の両立を考えてみたいと思うようになりました。そして、自身の選ぶギフトにも、父のような想いを込められるものを選びたいと改めてハムについて思いを馳せるのであります。

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